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Radically Simplifyしてナイトクラブへ
何も背負わないのもいい、と思った
従来の機能を全て落として再構築したカメラがある。Sigma BF、いつか握りたいカメラだ。
BFが発表された時、これはニッチを突いたカメラだと思った。
まずデザインが良い。どこ握れゃ良いのとも思ったが、Sigmaにとってはグリップは不用品だったらしい。
積み木の親見たいな形状で、木綿豆腐のようなローレットに、最低限のエルゴを意識してか角を落としただけ。fp Lに自作グリップを着けている身からすると、持ちづらいったらないと思った。
世界で初めてハプティクスを搭載したダイヤルは、玩具としては気持ち良いだろう。
バッテリー持ちも悪く、ストレージは230GBの内蔵だ。つまり旅に出て帰るまで、ストレージがフルになったら撮りたくても撮れないのだ。
所有欲を煽るデザインで、だがそれだけで充分だった。
Sigma本社でBFを体験した時、実用的なカメラだと思った。
案外持ちやすく、AFの粘りも大したものだ。それに高感度耐性も中々のものだ。
撮影体験の後にあった大曽根氏の語りにも納得させられた。
フォーマルな場において、カメラは異端だ。結婚式でゴチャついたカメラを持つのはカメラマンだけで良い。
フレンチのコース料理をスマホで撮るのは良いが、黒い筐体にデカくて重いレンズのデジカメはそぐわない。
思えばカメラがマットな黒であるのになぜか疑問を持っていなかった。シルバーの削り出し!そういうのもあるのか。
まあ持ってるレンズが黒ばっかなので選ぶとしたらブラックだが…